化粧品には、よく「○○エキス配合」などの文言が書いてあることがありますよね。
この「○○エキス」とは、どのように抽出・凝縮されているのか、疑問に思ったことはありませんか?
エキス抽出には、その成分に合わせた「溶剤」というものを利用します。
主な抽出溶剤には、水、油、アルコール(エタノール)、BG(1,3-ブチレングリコール)があります。
※アルコール(エタノール)は石油由来のものと、植物・穀物を発酵させたものがありますが、表記上は判りません。
植物油が抽出溶剤に使われた場合、植物油自体にもさまざまな有効な成分が含まれていますので、ほとんどがそのまま使用されます。
BG(1,3-ブチレングリコール)は、防腐性があることと、植物の水溶性成分も油溶性成分も抽出することができるため、現在一番使用されている石油系溶剤となっています。
この場合は、この石油系溶剤の成分も一緒に、作られた化粧品に残ることになります。
石油系溶剤は、お肌の常在菌に影響を与え、他の石油系の成分をあいまって、結果的に乾燥肌になる可能性があります。
アルコールは、加熱など高温処理すれば消えることもありますが、植物を抽出している場合、その植物の有効成分に少量残ることも十分あり得ますね。
また、化粧品によっては(化粧水など)そのまま使用することになりますので、その場合はお肌への影響が大きいと言えます。
例えば、ローズエキスと表示してある場合、エタノールで抽出したもの、植物オイルで抽出したもの、石油由来のBGなどで抽出した場合では、同じローズを使用していたとしても成分は変わってくるのです。
表示成分全体を見て、ローズが何で抽出してあるかを読み取ったり想像しなければなりません。
また、抽出溶剤の場合は、残留物としてキャリーオーバーにあたるものは表示しなくてよいので、「全成分表示」義務の中に入っていないのです。
気になるけど判らない、という場合は、メーカーに問い合わせしてみるという方法もありますね。